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著者近影 「花塾」主宰者。映画、音楽、花、美術、酒、料理、オペラ、旅行が大好き。「花塾」の詳細はここから「ホームページ」へ。 「花塾」Tel & Fax:03-6320-2001
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●シーボルトの愛した日本人女性楠本瀧は、遊女であったとも商家の娘であったともいわれている。彼女はシーボルトとの間に女児、イネをもうけた。イネは日本人初の蘭学を学んだ産科学者となった。「オランダおイネ」と呼ばれて彼女は成長した。
 某月某日(できれば●pumpkin「刈米義雄の季節あしらい」のこんな楽しい裏話。小雨降る朝、路上で発見したこの直物は何でしょう?とかく雑草と呼ばれてひとくくりにされている路傍の草ですけれど...?などもお読みください)
 長崎・出島でシーボルトと暮らした楠本瀧は出島の娼妓であったとする説と、近隣の由緒ある商家の娘であったとする2説がある。
 出島には一般人は出入りできなかった時代。
 瀧は17歳であったとされる。
 シーボルトも20代後半。
 2人の間に生まれたイネ(掲載図)は「オランダおイネ」と呼ばれ、差別や蔑視の環境下、オランダ医学を学び、日本人初の西洋医学を学んだ産婦人科医となった。          ine
 帰国後、シーボルトは日本在来種の紫陽花に「オラクサ」の文字を欧州での学会で入れようとした。
 わずかな時期の不運からそれは実らなかった。
 日本の誇る植物学者牧野富太郎が、シーボルトが登録しようとした「otakusa」を「お瀧さん」の呼称であるこをつきとめ、遊女の名を神聖な植物学の世界にはいりこませようとした不埒として糾弾したこともある。
 しかし、あの激動の時代、世界中の歴史のうねりのなかで、1人の男と1人の女が出会い、子供をもうけ、離別し、男は国外退去となり、禁制品の日本地図持ち出しのため2度と日本の地をふむことを禁じられ、欧州の地で彼女の名を「紫陽花」にとどめようとしたことがボクを感動させる。
 歴史のさらなる変動の中、鎖国のとけた日本にもどり、彼は瀧とイネ親子に再会するが、人生は女たちにさらなる複雑な感情を体験させる。
 .........................
 紫陽花は恋情を秘めた花でもある。
 「水をたたえた器」であると同時に「愛をたたえた器」でもあったのだ(to be continued...).

*掲載図はwikipediaより使用。
| ●pumpkin 「刈米義雄の季節あしらい」裏話 |- | - |
●現在発売中の「pumpkin」の6月号(今月号)扉には「紫陽花」を生けた。この紫陽花にはシーボルトと愛妾「お滝」さんとの秘話があることを、もっと、もっとお伝えしたい。
 某月某日(できれば●pumpkin「刈米義雄の季節あしらい」のこんな楽しい裏話。小雨降る朝、路上で発見したこの直物は何でしょう?とかく雑草と呼ばれてひとくくりにされている路傍の草ですけれど...?などもお読みください)
pumpkin6
 現在発売中の「pumpkin」6月号の「刈米義雄の季節あしらい」。
 花は紫陽花と大手毬(Viburnum=ヴィバーナム)。
 紫陽花の学名はHydrangea macrophylla.
 Hydoro(水)とAngea(器)とをむすびつけた命名。
 つまり水の器、水をたたえる器という観察が素晴らしい。
 macro(巨大な)phylla(葉)を持つ、の意味がそれに加わる。
 Hydoraは水に棲む蛇の意もある。
 水蛇を名のなかに秘ませながら、さらに18世紀の博物学者シーボルトはこの学名の最後にOtaksaの文字をつけくわえた。
 当時のヨーロッパの学会に
 「日本では紫陽花の花をオタクサと呼ぶ」
 強弁している。
 紫陽花は日本固有種の植物のひとつで、この花の紹介はその後の熱狂を欧州に生んだ。
 オタクサはしかし紫陽花の呼称ではなく、シーボルトの日本での愛妾、楠本瀧の呼称であった。シーボルトは彼女のことを「お瀧さん」と呼び、オタクサはそれがちぢまり、訛ったものだったのだ(to be continued...)。

*掲載写真は現在発売中の「pumpkin」6月号より使用させていただきました。
| ●pumpkin 「刈米義雄の季節あしらい」裏話 |- | - |
●愛すべき女性編集者のSさんは、植物好きではあるが、過去、「花」のテーマページ担当は経験わずかな方である。おっとりしたご性格だがすぐに感動するタイプとみた。この「根性雑草」を「コンジョウザッソウ」の学名と聞き違え、しっかりとメモ。一瞬信じたことがカワイイ。
某月某日(できれば●pumpkin「刈米義雄の季節あしらい」のこんな楽しい裏話。小雨降る朝、路上で発見したこの直物は何でしょう?とかく雑草と呼ばれてひとくくりにされている路傍の草ですけれど...?からお読みください)
アカザ2
 女性編集者のSさんは愛すべきキャラの持ち主と見た。
 「根性雑草を発見してきましたよ」
 のたまいながら私メがスタジオにもどると、その野草を
 「コンジョウザッソウ」
 なる学名の植物と勘違い。
 「そんなふしぎな名前の草があるんですね」
 丁寧かつおっとりと、かつ驚嘆なさりつつ迅速にその名を手帳に移しとろうとする。
 「つくづくとふしぎな名前の植物があるんですね」
 世の中は知らないことばかり。
 あわてて、正式にはこれはアカザの仲間です、根性雑草とはわたしの命名ですとつけ加えると、びっくりして大笑い、撮影初回の緊張がほぐれる。
 瞬間にして和気あいあいの撮影現場した功徳は並大抵ではない。
 あれは演技であったのだろうか?
 つくづくと...人徳の女性である。
pumpkin6small
 さてあらためてのご質問。
 この「コンジョウアカザ」君、どれだかわかりますか?
 「あかざ」ってそういえば食用にもなるそうですし、七福神の寿老人(じゅろうじん)が手にしている杖はこの「あかざ」から作ったとされているんですって。
 縁起がよさそうですね!

*掲載写真、上はwikpediaより使用。下は「pumpkin」6月号より使用。
| ●pumpkin 「刈米義雄の季節あしらい」裏話 |- | - |
●小雨に煙る昼日中、路上、車に引かれそうになっていたこの植物。まあ、いわゆる、世間一般では「雑草」と一括りにされてしまう植物ですけれど。こんなにいい味をかもしだしてくれました。
 某月某日
(できれば●pumpkin「刈米義雄の季節あしらい」のこんな楽しい裏話。小雨降る朝、路上で発見したこの直物は何でしょう?とかく雑草と呼ばれてひとくくりにされている路傍の草ですけれど...?からお読みください)
アカザ1
 pumpkin5月号では季節にふさわしい花菖蒲系の「剣葉」をざっくり組んで生けあげたいと思っていたのだが、生け上げてみると...何やらすべてに格調が高くなりすぎている。
 花器に景徳鎮の名品を選んだせいかもしれない。
 別に格調があって困るわけではないけれど、ありすぎるのも望んではいない。
 この雑誌では、いわばこの雑誌の「玄関」をお借りして、気どりすぎす、気張りすぎず、私メの玄人好みにおちいりすぎず、臭みを離れ、万人好みの(おお、難しい!)、趣味のよい、素直な範囲のなかの、季節感をかもしだしたいのだ。
 だから、野性味のある普段着の草を欲して、スタジオの外を小雨に打たれて5分の徘徊。
 まあ、ご散策ネ。
 すると、車道際で車に轢かれそうになっている雑草を発見。
 なんとアスファルトの亀裂から生育している。
 「根性大根」とかのnewsは過去にTVで見たことはあるけれど。
 つまり、石垣とか、道ばたとか、ありえないほど狭い劣悪な環境からすくすくと生育している大根のことなのですけれど....
 これは「根性雑草」だ! 
 もとい、正確を期せば、「根性アカザ」と申し上げよう。
 シロザかもしれないけれど...。
 うれしくなって頂戴してまいりました。
 それを菖蒲の足下に排しました...
 うれしい、野生の香りが作品にただようようだ。
 しかも朝からの霧雨に打たれすぐに萎れるはずの弱さがしっかりと水を含み、ライトにもシャンと耐えてくれている。
 雨の恩恵。
 作品のどこにその小草があるか探してください(to be continued...)

*掲載写真はwikipediaより使用。
| ●pumpkin 「刈米義雄の季節あしらい」裏話 |- | - |
●pumpkin「刈米義雄の季節あしらい」のこんな楽しい裏話。小雨降る朝、路上で発見したこの直物は何でしょう?とかく雑草と呼ばれてひとくくりにされている路傍の草ですけれど...?
 某月某日
パンプキン5
 この5月号から開始した雑誌「パンプキン」の扉の連載。
 撮影をしてくださるのは山本正樹氏。
 もう何十年来の知己。
 お世話になったことは数知れず。
 氏の師匠格の安藤紀夫氏にもデヴュー間もないボクの花を、当時、「マリ・クレール」誌が1年間連載してくださった折、お世話になった。
 子弟ともにお優しき人柄。
 
 今回スタートの、1回目の撮影当日は霧雨。
 まあ、戸外ではなくスタジオ撮影であるから天候に関係ないとはいえ、花器、花材など運ぶのには、ちと不便。
 しかし、この小雨は信じられない福音を撮影班に(といってもほとんどボクにですけれど)もたらしたのであった(to be continued...)。

*掲載写真は「pumpkin」5月号より使用(「潮出版」)。
| ●pumpkin 「刈米義雄の季節あしらい」裏話 |- | - |
●ながいこと待ち望んだ、この新緑の藤の、若緑の神々しさを皆さまに本日お届けしましょう。雨上がりのテラスをわたる5月の薫風にそよぎ、蔓先を空にもっともっと伸ばすであろう現在の若武者のようなそのお姿を皆さまにお目にかけましょう。
 某月某日
in&ex1
 森田さん、ご覧になってくださいな?
 この「花塾」のテラスの、今日の藤の新緑を。
 雨上がりの5月の薫風にそよぎ、神々しいでしょう?
 藤の花ももちろんお目にかけたかったけれど、現在の若緑の葉はこの空中庭園の宝もの。
 ながいブログの休眠期間中、ボクはずっとこのせまいテラスのお庭番。
 園丁お庭師となって日々、朝な夕なに葉をそだて、花をいつくしみ過ごしていましたよ。
 ブログの更新も眼中になく、まったく室内にこもることに興味がわかなくなるくらい、目の前のわずかな草花たちの世話をする幸せにひたっていました。
 おかげさまで、引っ越しの折、6割も折れた藤も枝先からこれほどの活力を復活させています。
 生徒の皆さんやこのブログに立ち寄ってくださる方々から、
 「ブログ、早く再開してください」
 「藤の花房のきれいさ、私たちに紹介してくれないんですか?」
 「何してるんですか?」
 「眠ってるんですか?」
 「死んでるんですか?」
 ハハハハ、さまざまなお叱りの声を頂戴した。
 でも.....、
 幸福だったの!
 この園丁生活が(to be continued...)! 
| ●「花塾」インテリア&エクステリアの秘かな愉しみ |- | - |
●ルーフテラスの緑化計画の第一陣として名人、深野さんにご来臨いただいた。藤の養生、巨大アンティーク・テラコッタの穴あけなど助手の方とたくさんの作業をしていただく。ま、待ち遠しい、藤の新芽が芽吹く日が!
 某月某日
テラス
 やっとご来臨下さった。
 なに、深野名人のことである。
 季節が春めいいてきたらルーフテラスの改造にきてくださるお約束であったのである。
 巨大なイタリアの骨董テラコッタの穴あけ、釉薬つきの器の穴あけ等、穴あけだけでも気の張る作業が多い。
 土の養生、手入れ、私メにはその秘密がわからないのである。
 あるのはイメージだけ。
 「その器はそこ」「その藤はこちらの大鉢に移してください」「そこには小さな草を植えてみてね」「その鉢の上にはこの鉢を重ねて置いてみたいものだね」「その足下には忠実な番犬にいてほしいところだね」
 ...............
 ああ、大変。
 しかし、深野名人はそのすべてをクリア、手早い。
 「先生、藤が咲いて葉が繁ったら大変なことになりますよ、このテラス...」
 「そうだね、期待がつのるね」
 「ミッドタウンから見られてしまいますよ、ここ」
 深野名人はミッドタウンを見上げて楽しそうである。
| ●「花塾」インテリア&エクステリアの秘かな愉しみ |- | - |
●額縁の絵に反射する外界は未知のイメージを生み出すようだ。鏡とも異なる、そこは虚実の境目。立ち枯れの花など足して慰めてやろう。
 某月某日
花塾インテ4
 本当は自分の「花」の写真が収められているのだけれど....
 その世界を全部消してしまっている。
 いや、わずかには片鱗をとどめている。
 申し訳程度にもならない1部分ではあるが。
 しかし、この時間、この陽射しによって外界の世界が室内にとびこみ、額を占領する暴力は心地よいため息をつかせる。
 許してよろう。
 というか、この絵写りの方が魅惑を放っているのが口惜しい。
| ●「花塾」インテリア&エクステリアの秘かな愉しみ |- | - |
●この「花」も新「花塾」インテリアの1部か。似合っている。生徒さんの生けたもの。「ここの場所でずっと飾ってもらいなさい」「そう、もう動かせないわ」「素敵!」と他の方々にいわれてました。確かにもうこれはインテリアの1部!
 某月某日
花塾インテ3
 環境が変わると生徒の気分も変わるものなのか。
 習いはじめの生徒がこんなに見事な作品を生け上げた。
 「すごい、この場所にとけ込んでいる!」
 「しだれて裏向きのチューリップが色っぽい!」
 「ずっとこの場所に置いときたいくらい...!」
 目撃した全員が感嘆する。
 「置いていっていいですよ、このまま」
 ボクがのたまう。
 な〜に、ちょっとからかっただけなんですけれど。
 「いいえ、持って帰ります!」
 生けたご本人の必死の形相が可愛かった、です。
| ●「花塾」インテリア&エクステリアの秘かな愉しみ |- | - |
●新「花塾」の守護天使は、隣接する、江戸期よりつづく古刹「種徳寺」の、8階までとどく常緑の緑。これは得難い常緑だ。インテリアにいつもGreenの輝きを重ねてくれるのがうれしい。
某月某日
花塾インテ2
 江戸期よりつづく赤坂の古刹「種徳寺」。
 窓のはるか下、苔むす石碑が見下ろせる。
 その頭上の常緑は8Fの「花塾」まで立ち上がる。
 床しい。
 ありがたい。
 日々、樹々に感謝をささげる思いがある。
 時折、ふと、自分が大和路を散策し、古刹を目にしたような感動がある。
 この場所で「花」を生け、展開し、ナルシシズムにおちいっているレッスン生をとがめだてることは不可能だ。
| ●「花塾」インテリア&エクステリアの秘かな愉しみ |- | - |
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